
オウロ・プレット|ミナスジェライス州の山間に眠るバロック建築と金鉱の歴史都市
オウロ・プレット(Ouro Preto)は、ブラジル南東部ミナスジェライス州に位置する山あいの都市で、18世紀に金鉱の発見と共に急成長を遂げたかつてのゴールドラッシュの中心地です。町の名は「黒い金」を意味し、鉄分を含む金の色にちなんでいます。コロニアル様式の街並み、石畳の坂道、バロック建築の教会が美しく残され、1980年にはブラジルで初めてユネスコ世界遺産に登録されました。歴史の重みと芸術的価値が詰まった、知的で情緒豊かな旅先として人気を集めています。
特徴(Features)
バロック建築の宝庫
オウロ・プレットは、ブラジル植民地時代のバロック芸術を代表する都市。特に、天才彫刻家アレイジャジーニョ(Aleijadinho)の作品が多く残る「サン・フランシスコ・デ・アシス教会」は必見。彫刻、絵画、建築が融合した美の空間は、ブラジル芸術の粋です。金鉱と奴隷労働の歴史
市内には、実際に入場できる旧金鉱「ミナ・ド・チリベイロ(Mina do Chico Rei)」や博物館があり、植民地時代の富の裏にあった奴隷労働や社会構造を学べます。旅を通じて、過去の光と影に触れることができます。文化と教育の中心地
町には名門・ミナスジェライス連邦大学の芸術系学部があり、学生たちによる文化イベントや演劇、音楽フェスティバルが頻繁に開催され、古都に若いエネルギーが注がれています。
食事(Food)
ミナス風チーズパン(Pão de Queijo)
オウロ・プレットに来たら、焼きたての「パン・ジ・ケイジョ」はマスト。もちもちの食感とチーズの香りが旅の朝を彩ります。フェイジョアーダやトゥトゥ・デ・フェイジョン
黒豆を使った濃厚な煮込み「フェイジョアーダ」や、豆とトウモロコシ粉を使った「トゥトゥ・デ・フェイジョン」は、労働者のスタミナ食として根付いた伝統料理。ボリューム満点で素朴な味わいが魅力です。郷土スイーツも豊富
さつまいものお菓子やココナッツ、グアバを使ったコンフィチュールなど、ミナス州独特の甘味文化も楽しめます。地元の小さな菓子店を覗いてみるのも楽しい体験。
アクセス(Access)
最寄り都市はベロオリゾンテ
首都ブラジリアやリオデジャネイロから空路でミナス州都ベロオリゾンテへ。そこからは長距離バスで約2~3時間、またはレンタカーで山道を走りオウロ・プレットへ向かいます。リオデジャネイロからのアクセス
リオからはバスで約7~8時間。途中の田園風景や山並みも美しく、ブラジルの内陸文化に触れられるロングトリップです。途中1泊して他の歴史都市(マリアーナやコンゴーニャス)を巡るのもおすすめ。町歩きは徒歩が基本
街全体が起伏に富んだ地形で、中心部は石畳の坂道が多いため、歩きやすい靴がおすすめ。歩きながら歴史の断層を肌で感じるのがこの町の醍醐味です。